流されて大阪湾

人生、いざとなったら西成やで(^^) 

西成アパート事情。生活保護を受けることが前提なので全然安くないです。

今回はですね。

大阪西成の賃貸アパート事情についてです。

 

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あ、ここでいう西成というのは西成のあいりん地区のことです。

 

新今宮の駅近くにあるスーパー玉出

一見どこにでもある玉出ですが・・・・・・

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入り口を入ってすぐのところにエレベーターがある。

え?ライフやイオンみたいな2階、3階建ての玉出なのか?

と思ってしまいますが、そうではない(^^)/

 

この建物、一階はスーパー玉出ですが、エレベーターを使って上がる

上の階層はマンションなんですよね。

部屋から出たらすぐに玉出がある。

どんな住環境やねん。

 

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それはともかく、西成区とあいりん地区の話。

 

西成区全体は人口11万にを数える大きな行政区画。

 

その中で、世間一般から「労働者の街、ホームレスの街、スラム街」と

イメージされる”西成”は西成区の中にある、あいりん地区のことです。

 

まあ、現在のあいりん地区は労働者の街でもなければ、ホームレスの街でもないし、

ましてスラム街でもなんでもないんですけどね。

 

で、その西成あいりん地区は全般的に物価がメチャクチャ安い。

 

ホテル代は1500円も払えば十分実用的なホテルに宿泊することができますし、

街を歩けば30円でジュースが買える自動販売機とか普通にある。

 

夜の街を飲み歩いても「え、この程度で収まるの」ってくらいリーズナブルな価格で

飲み食いできたりします。

 

ところがです・・・・。

 

ところが、アパートの家賃だけは全然安くない。

普通に4万円します。

 

 

あいりん地区は一般にイメージが悪く、部屋の間取りもドヤ宿を改装した

物件が多いので部屋の中にキッチンがなかったり、共同風呂、共同トイレ

形式の物件も多いのに4万円。

 

西成が難波、天王寺にアクセスするのに便利な好立地であることを考慮しても

4万円は普通に割高です。

 

で、お金にはシビアなはずの西成で何故こんなにも割高な価格設定が

受け入れられているのか?

 

その答えは皆さんお察しの通り、生活保護です。

生活保護。憎まれっ子世に憚る

 

大阪市生活保護制度の等級区分で最上位の1級の1区分なので

住宅補助費が最大4万円支給されます。

 

最大4万円なら、ギリギリ限界まで貰わないのと損ですやん?

だから、風呂もトイレもない4畳ほどのドヤ宿を改造したアパートの家賃が

4万円。

 

高い。4万円は高い。まあ、生活保護のお金だから自分の懐は痛まないワケで

すが、それでも郊外にあるアパートなら4万円も出せば

もうちょっとマシな物件があるじゃないですか。

 

じゃあ、何を好き好んで西成の風呂トイレなしの極狭部屋を借りるのか?

 

実は、この4万円っていう家賃は水道光熱費込みの値段なんですよね。

水道光熱費は生活するうえで掛かる費用なのだから、本来なら生活扶助の

8万円の中から支払うべきものなのですが、家賃の中に含まれているのだから

家賃扶助で支払えてしまう。

 

お得です。ちょっとルール違反っぽいけど賢い。

こういう水道光熱費込みの物件は西成以外ではなかなか無いですやん?

 

だから、部屋が手狭でも西成に部屋を借りる生活保護受給者が多いわけです。

 

 

 

んでね、生活保護で上手いコトやってる人間の話が出ると

やっかみというか批判的な意見がでますやん?

 

曰く

「いつまでも生活保護があると思うなよ。これから日本は高齢者が増えていく

のだから、生活保護受給者も激増していく。

そうなれば、生活保護制度は財政的に破綻してしまうだろう。

楽してお金が貰えるのは今だけだよ」

なんて感じの意見ね。

 

まあ、確かに普通に考えれば妥当な予測に思えますよね。

 

受給者が激増するので制度が破綻すると。

 

ところが、現実の世界というものは、多数派の予想を裏切るのもです。

 

まず、現状で日本は高齢化が急速に進展していますが、

生活保護受給者の数は2012年あたりから横ばい状態です。

微増したり微減したりしてる状態。

 

お金のない高齢者は増えていますが、だからといって生活保護受給者が

急増しているわけではない。

 

高齢者も体が動く限りは働いたりしているのでしょう。

日本人はマジメで働き者なわけです。

 

だから、まず受給者が急増するという予想が間違っている。

 

さらに言うと、受給者が増えるからといって生活保護制度が破綻するとは

限りません。

 

むしろ、支援がより手厚くなる可能性だってある。

 

なぜなら、世の中というのは「憎まれっ子世に憚る」というのが実情だからです。

 

現状、生活保護時受給者はおよそ160万世帯。約210万人。

これ、大体でいうと全人口の2%くらいの人数。

1000人当たり16人。つまり62人に一人の割合。

 

まあ、大阪市は1000人当たり57人。17人に一人の割合だったりする(;'∀')

 

それはともかく。生活保護受給者は、

つまり、少数派ですよね。

で、少数派というのは世の中からイジメられることが多い。

良くないことだけど、それが現実です。

 

ところが、生活保護の受給者が増えればどうでしょう。

少数派では無くなりますよね。

 

生活保護受給者が増えれば、マスコミは視聴者の機嫌を損ねるような

発言は出来ないので、生活保護バッシング的な報道はなくなるでしょう。

 

また、生活保護費を削減するような政策を掲げる政治家は選挙で

落とされてしまうので、だれも生活保護制度にメスを入れない。

 

生活保護受給者は暇なので(^^)/マスコミに抗議のメールを

送ってみたり、政治批判を始めたりする。

 

忙しく働いてる人間はテレビなんて流し見しかしないし、

政治に参加したりもしない。

 

だから、社会活動や政治活動を熱心にする生活保護者は、

むしろ社会的な影響力を強めていく可能性だってあります。

 

生活保護制度が無くなるどころか、どんどん充実してしまう。

 

まさに、憎まれっ子世に憚るです。

 

いや、別に憎む必要もないですが。

生活保護は正当な権利ですからね。

必要なら受ければよいですし、私だっていずれお世話になるかも(^^♪

 

そんなワケでして、西成の福祉アパート住まい。

生活に行き詰まったら全然アリですよ。マジで。

 

補足情報。

 

生活保護費2006年2兆6千億円

2015年3兆8千億円 おおよそ10年で1兆円増えてる。

 

日本の年間国家予算は約100兆円。

4兆円くらいなら何とかなる。