西成あいりん地区は何でも安い。
居酒屋の飲み代は清算の時に「え、こんなに安くで良いの?」レベルで安いし、ホテルも部屋が手狭で風呂トイレが共用ですが、1500円で普通に泊まれる部屋を利用できる。
そんな何でも安いあいりん地区ですが例外的にアパートの家賃は安くない。
普通に4万円する。
家賃4万円なら新今宮駅や動物園前駅に隣接してる便利な立地だからソコまで割高ではないだろうと思うかもしれませんが、あいりん地区の中のアパートだから築年数は古いし間取りもワンルームで6畳以下の物件が多い。
その条件で4万円は割高です。
で、なんで家賃だけはそんなに強気な価格設定なのかというと・・・・生活保護の住宅扶助を利用して借りてもらうことが前提だからなんです。
大阪市で生活保護を受給すると日々の生活費に充てる生活扶助7万6千円と、賃貸物件の家賃支払いに充てる住宅扶助を最大で4万円貰うことができます。
つまり、あいりん地区のアパートはこの住宅扶助の最大支払額4万円に合わせて家賃を設定してるわけです。
本来なら家賃が4万円もしない部屋のグレードなのに生活保護者用の福祉パートにすれば4万円に設定しても部屋が埋まる。
あいりん地区でアパート経営をしてる人は当然、自分の物件を福祉アパートにするでしょう。
で、もし福祉を受けてない人があいりん地区で出来るだけ安く部屋を借りようとすると・・・まあ、3万円台前半が相場になります。
今回紹介する物件はそんな生活保護を受けてない人向けの物件。
家賃3万3千円で5畳。築年数は36年。萩之茶屋駅まで歩いて1分なのは便利で良いですね。
でも、家賃3万3千円出すなら大阪市内のほかの地域ならもう少し条件の良い物件が沢山あるはずです。
だったら、生活保護を受けてない人があえてこの物件を借りてあいりん地区に住む理由は・・・たぶん、このあいりん地区で働いているから・・ってことでしょうね。
あいりん地区は面積0.62平方キロの地域に人口2万人から2万5千人が暮らしています。
(人口はホテル住まいの人や住民票を登録してない人がいるので役所でも正確な数字は把握してない)
これは日本トップクラスの人口密集率。
そんなあいりん地区にはたくさんの仕事が有ります。
スーパー玉出の店員。通りに林立する居酒屋の店員。アパートの管理人。格安ホテルの従業員。老人介護施設の職員。
あいりん地区で働く人なら、自宅があいりん地区にあったら便利でしょう。
だから、そういう需要に合わせてあいりん地区にも福祉アパートではない物件がある。
んで、今回の物件。部屋が5畳の広さなのは少し不満ですが、それを除けば建物も比較的小奇麗ですし萩之茶屋駅にも近い。
あいりん地区に住みたい人にとってはおススメできる物件かもです。