流されて大阪湾

人生、いざとなったら西成やで(^^) 

西成。あいりん地区のプーさんがいる花畑が作られた経緯が、ちょっとイイ話だった。

以前に紹介した「大阪ディズニーランド」西成の酒飲みプーさんの花畑。
久しぶりに様子を見に行ってみると、突然見ず知らずのキリスト教のシスター服を着たお婆さんに話しかけられました。

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(西成ではボランティア活動に従事するキリスト教関係者を時々見かけます)

「この花畑はねえ、正式には市有地なんですよ。でも、昔ここに野宿していたおじさんが皆の為に憩いの場を造ることはできないだろうかと考えて、自分ひとりでコツコツ花畑をつくったんですよ」
なぜかはわかりませんが、シスターは私にこの花畑の由来を教えてくれました。

シスターの話によると、おじさんがコツコツ作業をして立派な花畑が出来上がったのですが、役人からすれば「ここは市有地だから花畑を作るなんて許せない」ということで撤去の計画が持ち上がってしまいました。

でも、おじさんは「自分は私利私欲のために花畑を造ったのではない。この街を少しでも良くしたいと思ってつくったんだ」と主張して撤去に応じませんでした。

そうは言っても、相手は役所。おじさん一人の力では抵抗することなんて出来るはずがありません。

あいりん地区の住民の心を癒してきた花畑も、これでお仕舞いかという状況になったのですが、そんなときに常日頃は・・・まあ、イロイロ事情はあるにせよ基本的に人間関係に不器用で人と協力して何かをやったりすることは苦手な、あいりん地区のオッサン達が珍しく団結して行政側に撤去計画を撤回させることに成功したのでした。

これは私の持論なんですけど、あいりん地区に流れ着いてしまう人間は世間的には怠け者だとか横着者だとか無能な人間だとか言われていて、まあ、それも間違ってはいないのかもしれませんが、根本的な理由として人間関係が不器用なんですよね。みんな。だからドヤ街に流れ着いてしまう。

怠け者でも、ちょっとくらい頭が悪くてもコミュ力があれば周りの人間が助けてくれてドヤ街に行き着くまでの事態にはならないのです。

でも、反対に世間並みに働いて、頭が悪いわけではなくても周囲の人間との折り合いが悪ければ廻り廻ってドヤに流れ着いてしまったりすることがあったりするのが世の中ってモンです。

人間関係に不器用なオッサン達が仲間の為に一肌脱ぐ。今回のシスターさんが語る西成ちょっとイイ話はドヤ街を咲いた心の花畑やね。(イイ感じで締めたつもり(^.^))