JR環状線、新今宮駅の北側にある広大な市有地に星野リゾートが高級リゾートホテルを建設するそうです。2023年に開業予定。
1万4000平方メートルの敷地に600室の大規模なホテルです。
完成予想図がこれ。ゴージャスで近未来的なカッコいいデザインですが、周囲の建物に比べて郡を抜いた高層建築になっていますよね。高層階に上れば周りをさえぎる物の無い抜群の眺望です・・・
ということは、南側を向けば西成の町並みが丸見え\(^o^)/
高級リゾートホテルの高層階、VIPルームに宿泊したセレブなカップルが眠りから覚めた爽やかな朝。
部屋のカーテンを開けると、バーーーン。西成あいりん地区、最凶の負のオーラをまとう建築物あいりん総合センターが朝のお出迎えをしてくれるわけです。リゾート気分台無しです。
西成に来たことのない人はイメージで「あいりん地区はホームレスだらけ」といいますが実際にホームレスのオッチャンが寝ているのは、このあいりん総合センターの周辺だけです。
かつてのドヤが、現在では福祉向けアパートやwifi完備なバックパッカー向けの安宿に変化しているのに対して、このあいりん総合センター周辺だけは時代の変化に取り残された状態になっているのです。
そのあいりん総合センターは現在、老朽化を理由(口実)に移転立替計画が進められています。
移転完了は平成35年。西暦に直せば2023年です。
そして星野リゾートの高級ホテル開業予定も2023年。
これが偶然の一致であるわけが無いですよね。
政財界が計画する国際観光都市大阪の政策を推進するのに目障りなドヤ街・スラムとしての西成の象徴である、あいりん総合センターを撤去する。
そして、時を同じくして大型高級リゾートホテルを開業させて、あいりん地区を含めた周辺一体を小奇麗な観光街に作り変えてしまう。
そういう計算に基づいた星野リゾートの西成進出ということなのでしょう。
かつては労務者のオッチャンの為のチョット危険な歓楽街だった新世界が、いまや家族連れが訪れる観光地になったように、西成も明るく小奇麗な観光地になるのでしょうか。
もちろん、観光地として成功して街が明るく賑やかになり景気が良くなるのは良いことなのですが、それじゃあ現在のあいりん地区に住むホームレスや労務者のオッチャン達は何処に行けばいいんだよという。
この問題、これから先に一波乱ありそうな予感がするなあ。